Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

日本ウズラにおける雄の生体重、内臓抜き重量、器官重ならびに筋肉重の遺伝的パラメーターについて

佐藤 勝紀 岡山大学
来住 尚登 岡山大学
猪 貴義 岡山大学
抄録
本研究はブロイラー選抜育種の基礎資料を得る目的で,日本ウズラの8週令時における雄の生体重,内臓抜き重量,器官重ならびに筋肉重の遺伝的パラメーターについて検討した. 材料は当研究室で維持している閉鎖集団から作出した雄1,雌3の組合せ15組から得られた344羽の雄ヒナを用いた. 検討した形質は生体重,屠体重,脱毛後屠体重,頭・脚除去後屠体重,内臓抜き重量,心臓,肝臓,筋胃,脾臓,精巣,骨つき胸肉,骨つき腿肉,浅胸筋,深胸筋の各重量と枝肉歩留りである. 得られた結果は要約すると以下の通りである. 1.生体重,屠体重および内臓抜き重量は各々91,02,87.44,65.24gであった. 心臓,肝臓,筋胃,脾臓および精巣の重量は各々0.76,1.60,1.58g,38.91mg,2.77gとなり,また骨つき胸肉,骨つき腿肉,浅胸筋および深胸筋の重量は各々24.48,14.86,12.26,4.30gであった. 枝肉歩留りは71.62%であった. 2.生体重,屠体重および内臓抜き重量の遺伝率は各々0.626,0.614,0.514であった. 器官重の遺伝率は0.261から0.804までの範囲の値を示し,骨つき胸肉,骨つき腿肉,浅胸筋および深胸筋重の遺伝率は0.357から0.556までの範囲の値を示した. しかしながら,枝肉歩留りの遺伝率は0.046であった. 3.生体重と屠体重および内臓抜き重量との間の表型相関は各々0.985,0.935となり,一方遺伝相関は1.004,1.002であった. 生体重と器官重との間の表型相関は0.228から0.425までの範囲の値を示し,一方遺伝相関は0.302から0.661までの範囲の値を示した. また生体重と骨つき胸肉,骨つき腿肉,浅胸筋および深胸筋重との間の表型相関は0.541から0.761までの範囲の値を示し,一方遺伝相関は0.493から0.974までの範囲の値を示した. しかしながら,枝肉歩留りとの表型相関ならびに遺伝相関は各々0.173,-0.037であった. 4.本実験から得られた生体重,内臓抜き重量,器官重ならびに筋肉重の遺伝率および遺伝相関の値から推定して,生体重および産肉量の選抜育種には個体選抜が有効であり,体重を大きい方向へ選抜育種した場合には産肉量は増加するものとみられる。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029