Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

イ草染土に関する研究 (第1報)染土による泥染の効果に関する一考察

米田 茂男 岡山大学
河内 知道 岡山大学
抄録
イ草の品質は使用する染土の種類によつて変化するが,現段階においては染土のイ草に及ぼす作用そのものが未だ十分には解明されていない状態にある点に鑑み,本研究の第1段階として泥染のイ草に及ぼす機作の解明を試みた.その結果,染土作業の目的はコロイド粘土のゲル状皮膜で茎の表面を被覆する点にあること,またこのことが次の諸作用を通じて製品の品質,色調などに重要な影響を及ぼすことを明らかにした.すなわち1)乾燥過程中における効果粘土皮膜の存在によつて間接乾燥の状態となるため,乾燥は徐々に,かつ均一に進行し,このことがしわ,よぢれの生ずることを抑制し,更に葉緑素の酸化を抑えて褪色を減退させる.かつ乾燥促進の効果も若干は認められる.2)糊付の効果乾燥イに特有の直立性,柔軟性,弾力性を附与する.3)貯蔵中における効果過度の乾燥を抑制し,適温を保つ.4)色調に及ぼす効果製品の色調はイ草固有の色と附着している染土の色の綜合結果として示されることから染土の色調は製品の品質に著しい影響を与える。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029