Proceedings of Okayama Association for Laboratory Animal Science
Published by Okayama Association for Laboratory Animal Science

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コオロギを実験動物とした生物時計の解析: 時計遺伝子periodのリズム発現機構における機能解析

坂本 智昭 岡山大学大学院自然科学研究科バイオサイエンス専攻高次生物科学講座
守山 禎之 岡山大学大学院自然科学研究科バイオサイエンス専攻高次生物科学講座
富岡 憲治 岡山大学大学院自然科学研究科バイオサイエンス専攻高次生物科学講座
抄録
フタホシコオロギでは、分子生物学的手法が開発されつつある。ここでは、最近われわれが試みているRNA干渉による、フタホシコオロギ(Gyyllus bimaculatus)の時計遺伝子perの機能解析を紹介した。幼虫頭部での解析により、per mRNAの発現量は、夜の始めにピークをもつリズムを示し、このリズムは恒暗・恒温条件下でも継続することが明らかとなり、perの時計機構への関与が示唆された。そこで、per dsRNAを用いたRNA干渉により、per遺伝子の役割を検討した。幼虫へのper dsRNAの投与により、per mRNAレベルは対照群の25%にまで減少し、かつほとんどの個体で活動リズムが消失することがわかった。これらの結果はコオロギでもperがリズムの発現に重要な役割を担うことを示唆している。さらに、終齢幼虫にper dsRNAを投与した場合も、羽化後の活動が恒暗条件下で無周期となることがわかった。これらの結果から、コオロギではperが時計機構に必須であることが示唆された。また同時に、RNA干渉が時計遺伝子の機能解析に極めて有効な手段であることが確認された。
備考
特別講演要旨 (Summary of Special Lecture)