Journal of Okayama Medical Association
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断血性病変を主とした肝脳疾患を疑わせる1例

立石 潤 九州大学医学部脳研病理部門
黒田 重利 岡山大学医学部神経精神医学教室
引地 明義 広島市民病院 神経科
二宮 淳明
森田 博方
Thumnail 87_71.pdf 1.24 MB
抄録
生来健康な50才男子が,意識障害を思わす症状で発症し,原因不明の発熱があり,血中アンモニヤは軽度上昇を示した.脳機能賦活剤とともに少量のChloramphenicolの他にLincocin, Sulpyrine, Sulfonamideなどを投与後,これらの薬剤に起因すると思われる顆粒白血球減少症をきたした.輸血その他の治療で恢復したが,輸血終了後6日目に発疹につづいて黄疸が始まり,全経過70日で死亡した.剖検では島葉,前障,扁桃核,側頭葉の脳回谷部,アンモン角,小脳皮質,歯状核,下オリーブ核などに広汎,重篤な断血性変化があり,さらに星状グリヤの裸核化がびまん性にみられた.これらは循環障害と肝脳疾患断血型の境界に位置するものと考えられる.さらに真菌感染を強く疑わせる組織球性浸潤が合併していた.
ISSN
0030-1558
NCID
AN00032489