Journal of Humanities and Social Sciences
Published by Graduate School of Humanities and Social Sciences Okayama University

<Formerly known as>
岡山大学大学院文化科学研究科紀要 (1号-21号)

<Availability>
Some items are not available because of decision by its author or publisher.

児島湾干拓地七区における農業的土地利用と営農分化

山野 明男 岡山大学
抄録
本研究の課題は、第二次世界大戦後の農業生産が拡大基調にあった時期に造成された国営干拓地を対象とし、干拓地の農業的土地利用の変化と営農分化の要因を明らかにすることを通して、入植者が自然環境・社会環境への適応と対応の仕方を考察するものである。筆者は、この研究課題において、これまで秋田県八郎潟干拓地大潟村、滋賀県琵琶湖の大中の湖干拓地、愛知県の鍋田干拓地を対象に研究調査(1998,1999,2003)をしてきた。これらの中で、八郎潟干拓地大潟村や大中の湖干拓地は、水田稲作・複合経営で比較的農業が維持されている干拓地ととらえ、鍋田干拓地は都市化によって著しく変化がみられる干拓地と位置づけている。 このような中で本論の研究対象地域は、第二次世界大戦後の国営干拓地のうち、入植者たちが営農を開始後、都市化・工業化の影響を強く受けた岡山県の児島湾干拓地七区を取り上げた。干拓地における農業は、干拓地の造成後、新規に開発されるために、伝統的・慣習的制約が少ない。したがって、干拓地の農業的土地利用は、主として入植農家による干拓地の自然環境・社会環境への適応の仕方に規定される。本論では、児島湾干拓地七区の入植者が、水・土壌などの自然的な条件不利地であった干拓地にいかに適応したのか、さらに、個々の入植農家が農政変化や水島や玉野地区の工業化及び岡山市の都市化にいかに対応したのかなど、干拓地をめぐる内的・外的要因から実態分析することによって明らかにしたい。
キーワード
児島湾干拓地七区
農業的土地利用
営農分化
NCID
AN10487849