Bulletin of Faculty of Health Sciences Okayama University Medical School
Published by Faculty of Health Sciences Okayama University Medical School

<Formerly known as>
岡山大学医療技術短期大学部紀要 (1巻-9巻)

腎移植を受けたレシピエントの背景とQOLに関する調査

林 優子 岡山大学医学部保健学科看護学専攻
中西 代志子 岡山大学医学部保健学科看護学専攻
渡邉 久美 岡山大学医学部保健学科看護学専攻
金尾 直美 国立病院四国がんセンター
保科 英子 岡山大学医学部附属病院看護部
抄録
腎移植は,レシピエントのQOLを高めることで期待される治療法であるが,移植後の拒絶反応や合併症,あるいはそれらに伴う心理社会的問題などによって移植後のQOLに影響を及ぼす危険性を孕んでいる。本研究では,腎移植後レシピエントのQOL向上を目指した看護援助を検討するために,移植後のQOLに影響すると考えられる移植を受けた理由やそのときの気持ち,ローカスオブコントロールをとりあげた。本研究の目的は,そのようなレシピエントの背景がQOLとどのように関係しているのかを明らかにすることである。対象者は研究の同意を得た腎移植後のレシピエント119名であり,人生に対する感じ方,移植を受けた理由やそのときの気持ち,ローカスオブコントロール,QOLなどについて自己報告調査を行った。その結果,レシピエントは移植後に何らかの身体症状や合併症が生じていても,81%の者が人生を肯定的に感じていた。そして,生活を充実させたいとして移植を受けた者が,また,ローカスオブコントロールの内的統制傾向が強い者ほどQOLを高める傾向にあった。したがって,看護婦はQOLに影響を及ぼすレシピエントの背景を加味して,移植前から適切な看護援助を行う必要性が示唆された。
キーワード
腎移植 (Kidney transplantation)
人生に対する感じ方 (How to feel own life)
移植を受けた理由 (Reason for undergoing transplantation)
ローカスオブコントロール (Locus of control)
QOL
ISSN
1345-0948
NCID
AA11403004