Bulletin of Institute for Education and Student Services, Okayama University


Published by 岡山大学全学教育・学生支援機構

ISSN 2432-9665

1896年刊『実地応用朝鮮語独学書』の韓国語について

陳 南澤 岡山大学全学教育・ 学生支援機構
抄録
 本稿では開化期の韓国語学習書である『実地応用朝鮮語独学書』(1896)について、韓国語の文とその仮名音注を分析し、本書に現れる19世紀末の韓国語の特徴(音注・語彙・助詞・語尾など)を概観した。また『実地応用朝鮮語独学書』を基に約20年後の1915年に著者の弓場重栄により京城で刊行された『ポケット朝鮮語独学』((1915))と本書との相違点をまとめ、韓国語の変遷などを考察した。本書には開化期のソウル方言の口語的な特徴がよく反映されており、言語学的な価値を持っているといえる。また開化期の商業関連用語が多く現れることと、「第四編 会話」には同時期の他の韓国語学習書と比べて独自的な文が多いことも特徴である。今後、明治期の他の韓国語学習書や韓国人のための日本語学習書を総合的に考察することで、現代韓国語の形成過程をより明らかにできると期待される。
キーワード
韓国語
開化期
実地応用朝鮮語独学書
ポケット朝鮮語独学
ISSN
2432-9665
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