岡山大学医学部附属病院三朝医療センター Acta Medica Okayama 0918-7839 72 2002 男性ステロイド依存性喘息患者に対する4年間のエチドロネート投与の経験 62 65 EN Hirofumi Tsugeno Makoto Okamoto Singo Takata Tadashi Yokoi Kazunori Nishida Kozo Ashida Yasuhiro Hosaki Fumihiro Mitsunobu Yoshiro Tanizaki Mutsuo Nakai Tsuneo Akiyama Hisakazu Hasegawa Takao Tsuji 男性のステロイド依存性気管支喘息患者にエチドロネートを4年間の長期間にわたり投与した経験を得たので報告する。症例は,男性のステロイド依存性気管支喘息で,エチドロネート200mg/日・14日間投与を4ケ月おきに4年間にわたり反復投与し,活性型ビタミンD製剤 (VD)投与と併用した2例と,活性型VD製剤を単独授与した2例。椎体圧迫骨折数,境骨耗骨密度,海綿骨骨密度,皮質骨骨密度について,椎体X線像,PQCT(Stratec XCT960)を用いて4ケ月毎に測定し,48ケ月後の効果を検討した。エチドロネートを投与した症例1では,総骨密度と海綿骨はやや増加を認め皮質骨密度は減少していた。エチドロネートを授与した症例2では,総骨密度,海綿骨,皮質骨密度はいずれも減少を認めたが,VD単独投与した2例よりもやや減少が抑制されていたようであった。VD単独投与した2例ではいずれの項目も減少を認めた。これらの症例からは,エチドロネートは男性のステロイドによる骨傷害にも有効と考えられたが,現在投与継続途中であり,今後さらに検討を続ける必要がある。 No potential conflict of interest relevant to this article was reported. エチドロネート 男性 ステロイド 気管支喘息