Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

ヤマノイモのウイルス・フリー株の育成と栄養繁殖

Matsubara, Sachiko
Ishihara, Masatoshi
Abstract
ヤマノイモのウイルスフリー株を育成し,さらに能率よく増殖するため,茎頂,茎切片,葉切片培養を試みた.基本培地はMS(1962)にしょ糖3%,寒天0.8%とさらに種々の濃度のNAAとBAを添加した.ナガイモ,ツクネイモのむかごによる増殖も試み,以下の結果を得た. (1)ヤマノイモの茎項0.2-0.3㎜を0.01mg/l NAAとBA添加基本培地に植付けると小植物体を再生できた.又0.1mg/lの両ホルモン添加培地上で2月間培養するとカルスが形成され,基本培地に移植することにより小植物体が再生した.株分けによる増殖率は8か月間で6.3倍であった. (2)無菌植物の茎,葉切片をNAA0.1mg/l,BA0.01mg/l添加培地に植付けることにより,いずれの器官からも2.4%の不定芽形成,9%の発根がみられた. (3)ナガイモの根を10cmに切断し,10,30,50cmの深さの畑土に植付け,むかご形成をみたところ,50,10,30cm区の順に821球,654球,458球のむかご着生がみられた. (4)ツクネイモのつるに4処理,(a)対照,(b)下垂づるの摘心および摘花,(c)摘葉,(d)葉えき部のアルミホイルによる遮光,をしてむかごの着生をみた.処理開始2月後に着生つる率とつるあたりむかご数を調査したところ,(a)50%,11球,(b)74%,71球,(c)100%, 40球,(d)73%,39球,と摘葉区で最もむかごの着生数が多かった.しかしつるあたりのむかご重量は遮光区(d)が最も重かった。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029