Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

12月から加温したブドウ’マスカット・オブ・アレキサンドリア’成木の炭水化物及び窒素栄養に及ぼす地温の影響

Yanagisawa, Johji
Shimamura, Kazuo
Abstract
ブドウ樹の炭水化物及び窒素の栄養に及ぼす地温の影響を明らかにするために,12月から加温した6年生の‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’(H.F.台)について地温を13,20,27℃に調節した区及び加温前18日間地温だけを20℃に保ち,加温と同時に27℃に維持した20-27℃区を設けた. また,13℃と27℃についてはニンニク汁液の塗布(G)や高温(H)による発芽促進処理を併用した区も設けた. 1)細根のデンプンは処理後各区とも急減し,またいずれの時期とも13℃区よりも27℃区で少なかった. 細根の糖の変化には処理区間での顕著な差はみられなかった. 母枝のデンプンは加温後ほとんどの区で減少し,特に高温処理を併用した区での減少が大きかった. 母枝の全糖は加温後いずれの区でも減少し,特に発芽の促進された27G区,27H区,20-27℃区での減少が大きかった. 新梢のデンプン及び全糖は13℃よりも27℃の各区で少なかった. その主な糖はブドウ糖,果糖,イノシトールで,その組成比には処理区間での顕著な差はみられなかった. 2)可溶性窒素は,母枝ではいずれの区も発芽に向けて増加し,発芽の促進された27Gや13H区での増加が特に大きかった. 細根の可溶性窒素は27℃区と20-27℃区では加温後速かに増加したが,13℃区では加温後約2週間を過ぎてから増加した. 新梢の不溶性窒素は13℃の各区よりも27℃の各区で多く,可溶性窒素は逆に13℃の各区で多い傾向であった. 新梢のアミノ酸は27℃の各区よりも13℃の各区で少なく,特に花穂の発育か著しく劣った13Gと13Hの両区で少なかった. 主なアミノ酸はアスパラギン酸,グルタミン酸,セリン,アマイドで,その組成比には処理区間での顕著な差は認められなかった。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029