Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

ヒ素化合物のニワトリ体内動態に関する研究 I.経口投与された3酸化ヒ素の体内分布、排泄及び卵への移行

Tanabe, Akira
Yunoki, Masashi
Noguchi, Shigeaki
Toriumi, Tooru
Abstract
1.3酸化ヒ素30mg/㎏を産卵鶏に経口投与して,1,2,4,8,16および32日めの各臓器,組織及び卵中のヒ素濃度をしらべた. 又雄鶏に人工肛門手術を施し,3酸化ヒ素30mg/㎏を経口投与して,以後排泄される尿と糞のヒ素量をしらべた. 2.検査した諸臓器のうちヒ素移行率の高かったのは肝,腎,心筋であった. 血漿と脾では中程度の分布率であり,赤血球,浅胸筋および脳組織の移行率は低かった. 又ヒ素のリテンションの長かったのは肝,腎,脾,浅胸筋であり,特に肝では32日めにも対照の水準に復しなかった. 3.卵ではヒ素は主として卵黄に移行し,卵白には極めて低濃度にしか移行しなかった. 4.人工肛門手術を受けたニワトリの尿中には投与後6時間めまでにヒ素が出現し始め,3日めまで急増して最高値となり,以後は一定の率で漸減した,一方糞中には投与後6~18時間でヒ素が出現し始め,36~48時間めまで急増して最高値となり,以後11日めまで緩やかに減少し,それ以後は急減した. 17日めまでに排泄されたヒ素の総量は尿中に投与量の15%,糞中に20%であった。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029