Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

日本ウズラにおける産卵率、受精率ならびに孵化率の遺伝的パラメーターについて

Sato, Katsunori
Nakata, Junco
Ino, Takayoshi
Abstract
本研究は日本ウズラの選抜育種の基礎資料を得る目的で,産卵率,受精率,孵化率の遺伝的パラメーターについて解析した. 材料は当研究室で維持されている閉鎖集団から作出された雄1雌3の組合せ15組(親集団)ならびにこの集団から作出された323羽の雌ヒナ(子供集団)を用いた. 上記の繁殖形質の調査は10週令に達した成ウズラについて連続21日間にわたって行なった. 結果は要約すると以下の通りである. 1.産卵率は親集団では94.8%,子供集団では94.8%となり,両集団の間には有意差がみられなかった. また,親集団における受精率,孵化率は各々98.0,83.4%であった. 2.産卵率の反復率は親集団では0,212,子供集団では0.239であった. また,受精率ならびに孵化率の反復率は各々0.199,0.206であった. 3.産卵率の遺伝率は分散分析法で算出した場合では0.235,親子回帰法の場合には0.102の値が示された. また,受精率ならびに孵化率の遺伝率はLUSH et alの方法で算出した場合では0.129,0.059となり,ROBERTSON et alの方法では父間による推定値で0.065,0.007の値が推定された. さらに,親子回帰法では0.037,0.154の遺伝率の値が得られた. 4.本実験から得られた産卵率,受精率,孵化率の反復率,遺伝率の値から推定して,日本ウズラにおいてもこれらの繁殖諸形質の選抜育種の可能性はあるものと考察された。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029