Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

サイレージの調製法に関する研究 (第20報)青刈イネの生育時期別化学組成ならびに青刈イネサイレージと青刈イネ乾草の飼料価値

Uchida, Senji
Sutoh, Hiroshi
Imai, Shinji
Abstract
青刈イネの飼料価値を知り,また貯蔵利用の可能性と方法を検討するために,青刈イネの生育段階別の成分および収量を調査するとともに,サイレージと乾草を調製して,その飼料価値を調査した. 実験の結果を要約すると次のようである. 1)青刈イネの化学組成の調査結果,イタリアンライグラスなど一般のグラス類に比べ,各生育時期を通じて低タンパク質,高繊維であり,リグニン,硅酸を多く含有し,可溶性炭水化物含量は総体的に少ないことなどが知られた. また,カロチンの含量は生育の初期に比較的高いが,生育の進行とともに急速に減少することも認められた. 2)収量調査の結果,乾物および粗タンパク質の10α当り収量は,出穂期850,81(kg),開花期996,83(kg),糊熟期1225,94(kg),黄熟期1473,104(kg)であった. 3)人口ルーメン法によるin vitroの乾物消化率は,出穂期46%,開花期43%,糊熟期44%,黄熟期54%であった. 4)出穂期に収穫した青刈イネを用いて調製したサイレージのpH価は4.77で,乳酸0.40%,酢酸1.06%,酪酸0.55%を含有し,評点は7点であった. このサイレージのヤギによる消化率は,有機物52.3%,粗タンパク質53.6%,粗脂肪50.8%,可溶無窒索物41.9%,粗織維63.3%であり,乾物中DCPは5.0%,TDNは45.0%であった. 5)サイレージと同一の材料を用いて,天日乾燥法によって青刈イネの乾草を調製した. この乾草の消化率は,有機物56.3%,粗タンパク質52.9%,粗脂肪37.4%,可溶無窒素物55.6%,粗繊維59.6%であった. 乾物中のDCPは6.1%,TDNは48.6%であり,サイレージの飼料価値との間に大差は認められなかった。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029