Annual Reports of Misasa Medical Center, Okayama University volume71
2001-02-01 発行
1993年1月より1999年12月までの7年間に当院へ入院した呼吸器疾患999例のうち閉塞性換気障害を示す829例(気管支慌息BA+COPD)を対象に,年齢,地域分布などの経年変化について検討を加えた。
1.最近7年間に当院へ入院した閉塞性呼吸器疾患患者829例のうち,
気管支喘息は636例(76.7% )であった。閉塞性呼吸器疾患のなかで気管支喘息の占める割合の経年変化では,1996年度が最も高く(84.5% )その後徐々に低下する傾向か見られ1999年度では65.5% であった。一方′肺気腫は近年増加の傾向を示し,19993年度では5.6% であったが.1999年度では25.6% であった。
2.入院患者の地域分布では,鳥取県内からの入院患者に比べ,遠隔地(鳥取県外)からの入院患者が比較的多く,この7年間の鳥取県外(遠隔地)からの入院患者は829例中433例(52.2% )であった。また,岡山,大阪,兵庫,広島,山口,愛媛,東京,神奈川などからの入院症例か多い傾向が見られた。
3.年齢別検討では,いずれの地域においても,高齢者の入院症例が多く,鳥取県内,県外を問わず,70才以上の症例の頻度が明らかに高い傾向か見られた.そして,50才以上の症例の全症例に対する頻度は,鳥取県内では80.9% ,県外では96.7% であり,県内ではその多くが,また県外ではそのほとんどが50才以上の症例であった。
気管支喘息 (asthma)
肺気腫 (pulmonary emphysema)
温泉療法 (Spa therapy)
高齢患者 (aged patients)
遠隔地 (distant area)