Journal of Okayama Medical Association
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視神経炎に関する神経学的観察―その疫学と髄液所見―

Hayabara, Toshiyuki
Yabuki, Seiso
Fukui, Hideaki
Chuda, Masaki
Namba, Reiko
Ikeda, Hisao
Otsuki, Saburo
89_903.pdf 1.21 MB
Abstract
原因不明のmonosymptomaticな視神経炎および視神経萎縮の60例に対し,アンケートによる初診後の経過を調べ,初診時の髄液検査(39例)の結果と合せ検討した.1)症例の発症年令は,思春期前および初老期後は著しく少なく,性別は男女同数だが,経過別にみると,緩徐発症慢性経過は男性に,急激発症反復は女性に多い.2)発症誘因に,発熱・感冒・過労などがあり, MSに類似する.3)後に神経症状を呈したのは6例で,急激発症例の15.4 % にあたる.うちMSへ移行したのは3例7.7 % である.球後視神経炎のみに限ると, 18例中3例16.7 % である.4)眼底所見,罹患側,臨床経過などを分析すると,各々,球後視神経炎,両側非同時性,急激発症反復型がMSへの指向を示す.5) 髄液では,軽度細胞数増多,軽度蛋白量増加を示す.蛋白分画ではalbuminの減少,fast α(2)-globulin+transferrinの増加,γ-globulinの増加の他pre-albuminの増加がうかがえた.6)眼底所見別にみると,蛋白量は視神経炎で高値であるのに対し,IgG,IgG % は球後視神経炎で増加を示す.罹患側別にみると,片側性および両側非同時性においてγ-globulinの増加を認む.経過別にみると反復型およびMS移行群で,蛋白量, γ-globulinの増加を示す,又MS移行の3例中2例で,初回発作時にMS的髄液所見(γ-globulinの選択的増加, IgG, IgG % の増加)を示した.
ISSN
0030-1558
NCID
AN00032489