手術前の看護は,患者が安全・安楽に手術を受けることができ,術後の回復過程がスムーズにいくように援助することである.その看護の一つとして術前不安の緩和に向けての援助がある。その人の不安レベルに応じた適切な看護援助を行うためには,患者の不安を正しくアセスメントすることが重要になる。看護学生にとって,患者の不安への理解は,臨床実習の場で,患者を観察したり,患者と向き合って話を交わしたり,ケアを行ったりする体験を通して培われていくものであると思われる。本論文では,2名の学生が行った術前不安に関する事例研究から,客観的に分析する方法を用いて患者を観察したり,
患者の話を聞いたり,看護行為を行うことによって,術前不安と看護援助の理解が深められることを論述した。
CABGを受ける患者 (Coronary artery bypass grafting patient)
右肺下葉切除術を受ける患者 (Robectomy patient)
術前不安 (Pre-operative anxiety)
術前不安への看護援助 (Nursing care)