新生児が母体外での生活に適応できるようにするため,褥婦は分娩後休む間もなく育児に取り組まなければならず,心身共に不安定を状態にある。そこで,褥婦の安らかな生活と新生児の健やかな成長を促すことを目的とし,退院から1ヵ月健診までの間に訪問または電話による聴き取り調査を実施した。対象は,1994年から1996年に経膣分娩した褥婦50名である。その結果以下のことがわかった。身体に関する問題で最も多かったのは,褥婦は疲労25名(50.0%),新生児は臀部発赤20名(40.0%)であった。乳房管理の問題は,授乳方法に関することが最も多く11名(22.0%)であった。褥婦の生活では,動静拡大時期の遅い者が21名(42.0%)で,初産婦の方が有意に遅かった。新生児の生活環境では,経産婦の方が有意に室内の温度・湿度を測定していなかった。育児技術の問題は,体位変換をしていないが最も多く28名(56.0%)であった。混合栄養を行っていた22名のうち14名(63.6%)が新生児にとって不必要な人工乳を与えていた。
新生児訪問 (visits to neonates)
褥婦 (problems in puerperants)
新生児 (problems in neonates)
母子支援 (support of the mother and child)