はとむぎ(Coicis semen)をテンペ菌(Rhizopus oligosporus)で発酵したはとむぎテンペ(テンペ)の血清コレステロール代謝に対する作用を検討した。生後12週齢のSprague-Dawley系雄ラットに市販固形飼料(コントロール群),はとむぎ混合飼料(はとむぎ群),テンペ混合飼料(テンペ群)を投与し,2,6,18週間後に高速液体クロマトグラフィー法で血清コレステロールを測定した。体重増加,総コレステロールはいずれの時点でも3群間に差がなかったが,テンペ群では投与前と比較して2,6,18週間後にLDLコレステロールが有意に低下し,LDLコレステロール/HDLコレステロール比も2,18週間後に有意に低下した。テンペ群はコントロール群と比較してもLDLコレステロールとLDLコレステロール/HDLコレステロール比が低く,はとむぎ群でも低い傾向がみられたが,有意差はなかった。以上から,テンペがコレステロール代謝改善作用をもつことが示唆された。
はとむぎ (Coicis semen)
はとむぎテンペ (Rhizopus oligosporus, tempeh)
コレステロール (cholesterol)
ラット (rat)