本研究は,小学校6年生を対象に開発した単元「森林と大気と生活」の学習書に基づいて実施した実験授業の結果を分析・考察したものである。実験授業の結果,問題集,作文,「推せん課題」レポート,自己評価(反省),アンケートなどのデータを得ることができた。これらのデータを分析・考察することによって,開発した学習書が個別学習用教材として適切であったか,どのような社会認識を形成したか,実験授業によって社会認識がどのように変化したか,その理由は何かなどを明らかにすることを目的としている。本稿では,アンケート調査の結果を分析し,5,6年時に行った「ひとり学習」及び5年時に実施した単元「森林と水と生活」と6年時に実施した単元「森林と大気と生活」の実験授業が児童にとってどのような意味を持っていたかを明らかにした。